虫歯や歯周病などに苦しむ患者さまが大勢いらっしゃる現在では「歯医者=痛いところを治す場所」という図式が成り立っています。
病気への治療は実は2種類あります。
1つは症状そのものに行う【対症療法】、もう1つは症状の原因から改善する【原因療法】です。
国が提供している医療保険制度は【疾病保険】といい、症状を軽減させる【対症療法】に当たるものが多いでしょう。私達は「悪くなれば歯を削り、詰めるだけの治療中心の歯科治療」でなく、「悪くなる原因を調べて改善し、患者さんと一緒に笑顔を守り育てていく【原因療法】」を提供しています。
下の記事は、2013年、2018年に55〜74歳の男女1000人を対象とし、ある雑誌に載った’健康面’に関する記アンケートです。年齢を重ねるにつれ、健康面への意識が高まります。
その中でも「歯」に関する事が、第1位に。リタイア後は、食事をする事が日頃の楽しみとなっていくのでしょう。高齢になってから、後悔するのではなく、早めの対策が必要だと思われます。
1位 | スポーツなどで体を鍛えておけば良かった |
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2位 | 日頃から良く歩いておけば良かった |
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3位 | 歯の定期健診を受ければ良かった |
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4位 | 腹八分目を守り、暴飲暴食をしなければ良かった |
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8位 | 肌の手入れをしていれば、良かった |
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70歳以上と比べて目立つのは、スポーツをする、肌の手入れなど、体調よりも容姿を気にしている点。
まだまだ体の衰えを感じていない。
1位 | 歯の定期健診を受ければ良かった |
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2位 | 日頃から良く歩いておけば良かった |
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3位 | スポーツなどで体を鍛えておけば良かった |
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8位 | 何でも相談できる医師を見つけておけば良かった |
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17位 | 地域の福祉サービスについて学んでおけば良かった |
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歯の後悔はこの層がダントツ。やはり年齢を重ねるほどに歯の問題は深刻になるようだ。福祉サービスが17位と介護について真剣に悩み始めるのもこの層。
海外は医療費が高いのは、非常に有名な話であり、日本では非常に安価に医療が受けられるのにも関わらず、なぜこのような差が、あるのでしょうか?
まず、大きな要因として挙げられるのが定期受診(予防)への意識の違いです。欧米では、歯科医院を訪れる人の8割が「疾患改善が目的」ではなく、「予防が目的」としており、定期的に受診されています。それに比べて日本人の定期受診(予防)率は、わずか2%です・・・。
皆さんが虫歯予防のために着実に努力を続けてこられている一方、残念ながら、国家主体の医療制度は、世界の「予防」という時代の変化についていけていません。近年、医科でもメタボリックシンドロームという症候群(病気ではない)ができたように現在は、世界中で「病気になる前に未然に防ぐ」という考え方へ変わってきています。
「なぜ歯が痛くなっていないのに歯医者さんにいかなければいけないの?」そんな疑問をお持ちの方もいらっしゃると思います。
定期的に検診を受けていただくことで、「歯を失ってしまう可能性が格段に低くなる」からです。
歯を失う原因の9割は、歯周病や虫歯です。定期的に検診(予防)をする事により、早期発見・早期治療を行う事ができ、悪くなる前に治す事ができます。
定期検診では、ご自身では掃除しづらい部分や頑固な汚れなどをプロが丁寧にクリーニングする「PMTC」や、歯周病や虫歯の進行度合いの「検査」などを行っています。