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9:00~13:00 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × |
15:00~18:00 | ○ | ○ | ○ | ▲ | ○ | △ | × |
△:土曜日は17:00まで/休診日:日・祝
▲:第2、4木曜日は、終日休診
駐車場:3台
こんにちは。寝屋川・四條畷の武田歯科医院、院長の武田です。
先日、診療中、お久しぶりにご来院頂いた女性の患者様より、こんな質問を受けました。「先生、私は、ずっと入院していた時、ずっとカルシウム摂り続けてたんや。先生がずっとゆーてた歯周病は、ちょっと骨が硬くなって、少し回復したやろ?」と。
この患者さん、私が2年前「歯周病は、歯の周りの組織の病気です。このままでは、骨が溶けてしまいますよ」と言ったのをずっと覚えて下さっていたようで、頑張って治そうと努力されてきた患者様でした。現在は、骨粗鬆症も併発され、余計に骨を硬くするという意識があったそうです。
残念ながら、歯周病はカルシウムを沢山、摂取すると治るわけではありません。一番大切なのは日頃の「生活習慣」と「メインテナンス」です。
幸い、この患者様は退院後、すぐにお見えになられたので、大事には至りませんでした。
前置きが長くなりましたが、今回は「良くある勘違い」として「骨粗鬆症と歯周病」の関係についてお話してみたいと思います。
骨粗鬆症とは、骨がスカスカになり骨折しやすくなる病気で、自覚症状がありません。
閉経期以降の女性や高年齢の男性に多くみられ、長年の生活習慣が原因であることから
生活習慣病の1つと考えられています。
歯周病もまた、自覚症状がなく、生活習慣が原因の1つであり、本質的には骨の病気です。
骨粗鬆症は女性ホルモン「エストロゲン」の分泌量と関係が深く、急激に減少すると骨密度も急に低下します。これは同じように歯を支える歯槽骨に対しても、危険因子になっていることが分かってきました。
骨粗鬆症やエストロゲン分泌低下並びにカルシウムの摂取不足が歯周病を引き起こすわけではありませんが、カルシウム摂取量が少ないと歯周病になりやすい
という報告は存在します(米国全国健康栄養調査より)。
歯周病治療を含め口腔環境を整えることにより、食事をきちんと摂ることができると
体力の向上に繋がり、運動が可能になってきます。
運動をすると骨が弱いマイナス電気を発生してカルシウムを呼び寄せたり、骨の血流が良くなり骨をつくる細胞の働きを活発にするなど、骨粗鬆症予防に効果的です。
和食では出汁を取ったり小魚を素材にした料理などはありますが、乳製品を使った料理はあまりありません。その上、日本の水は軟水が多くカルシウム含有率が低いため、植物も硬水で育ったものに比べカルシウムの含有率が低い傾向にあります。
更にストレスを感じると尿中にカルシウムが放出されてしまいます。
こういったことはカルシウム摂取量の低下につながり、歯周病の危険因子の1つになりえます。
カルシウムの積極的摂取など食生活・栄養面からも、歯周病に取り組むことはとても重要になってきます。
最近、医療用サプリなど、色んな栄養分が補充しやすくなった世の中ですが、大切なのは「バランスの良い食事」だと私はいつも思っています。好き嫌いをせず、偏った食事をするのでなく、自分の歯でしっかりと食事をとり、バランスの良い食事を心がけてくださいね。